この著者にしてこの書あり

風詠社の出版物と著者の紹介
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この著者にしてこの書あり10
若々しい精神と旅の関係



坂本秀勝 『ケニー坂本のカルチャーショック』

著者坂本秀勝さんは、岐阜県在住で、進学塾「志門塾」に勤務しながら、1998年から世界各地を旅し、その体験記をブログに書いてこられた。その集大成とも言えるのが本書の出版。
年齢は明らかにされていないが、本の表紙に使われた塾の生徒に囲まれた写真を見ると、「AROUND 40」? しかし文章がはつらつとして、若々しい精神が文章にみなぎっているのが感じられます。十代の生徒たちとのふれ合い、世界を見てのカルチャーショック、旅をするから若いのか、若いからこそ旅なのか・・・?
いずれにしても、本書の第一章に収められている、日本語教師としてアメリカ・ジョージア州で過ごした日々が、その後のカルチャーショックの旅のきっかけとなっているようです。
1998年からは毎年のように世界に旅立ち、第二章で紹介された旅は、中国(1998)、ホノルルマラソンへの参加(2001)、元同僚の友を訪ねてミシシッピ州・メンフィス(2002)、ノルウェー(2002)、ベトナム(2003)バルト三国(2004)、インド(2005)、コスタリカ(2007)、ドバイ、トルコ(2007)インドネシア・パプア(2008)・・・。
このようなバイタリティーあふれる先生と接している志門塾の生徒は、外国がごくごく身近に感じるでしょうし、彼らの中から世界を股にかけて活躍する人物が数多く誕生するのでは?
しかし、英語が話せるのは羨ましい限りです。
ところで、出版の世界においては、旅行記をはじめとした体験記・ノンフィクションは、プロの作家とそうでない著者との、垣根が低いジャンルと言えます。誰も行ったことのない場所、珍しい出来事、感動の出会い・・・などは、体験した人でないと書けませんから。
文章力はあった方が良いのは当然ですが、多少拙くても(おっと、坂本さんの文章は活き活きとした良い文章ですよ!)それをおぎなって余りある体験が丁寧に書かれていれば、問題なしです。
1984年2月、厳冬のマッキンリーに消えた冒険家植村直己さんは、『青春を山に賭けて』(文藝春秋)をはじめ、何冊も本を出版されていますが、文筆家としては「プロ」ではなかった。しかし、前人未踏の冒険、土地の人とのふれ合いなどが書かれた作品は彼の人柄がにじみ出ていて、職業作家にはない味わいを持った文章だったと思います。

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