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自費出版ってどんな事例があるの?具体的な事例を紹介

自由に内容を決められる


企画出版の反対ともとれる言葉で、自費出版というものがあります。これは自分で製作費用を払い、出版社に依頼して本を作ってもらうことをいいます。製作費を払って本を作ってもらうので、売れる本を作る必要はないですし、全国の書店に並べる必要もありません。たいていの人は、自分の家族や友人などの身のまわりの人に配ったり、自ら売り手となって販売したりします。つまり、本の体裁さえしていれば、常識の範囲を超えない限りは、内容はいくらでも好きにしていいのです。自分で自由に本を作ることができるのが自費出版というわけです。
自費出版から有名になった作家もいます。有名な事例としては、日本自然主義文学の先駆けとなった島崎藤村の「破戒」は自費出版です。「破戒」は、日本の部落差別問題を取り上げた文学作品で、現在では日本文学の傑作とまで言われています。島崎藤村は、「破戒」を発表するまではエッセイや詩を専門としていました。初の長編小説として自費出版で「破戒」を執筆したことでその名が知られるようになり、その後、名作「夜明け前」へとつながっていきます。
その他の自費出版作家として、夏目漱石がいます。夏目漱石は、既に売れっ子作家になっていた時「こゝろ」を自費出版しました。「こゝろ」は新聞で連載された作品でしたが、岩波書店からの提案により自費出版となりました。今でも夏目漱石の代表作として扱われています。

自分や誰かへの思いを書く


自費出版で書く内容というのは、基本的に作る人の裁量に任されています。そしてその内容は特に全国的に販売する必要がないものでも、多くの人に読ませる必要がないものでもよいのです。つまり、非常に個人的な内容でも構わないし、身内だけで内容を楽しむものでもよいということです。
そういう意味で、自伝を書いたり、自分の家族や恋人、友人についての思い出を随筆のようにつづったりして製本する人たちがいます。自分の今までの特別な出来事や、忘れられない友情の思い出などを記録に残し、自分で、あるいはそこに出てくる登場人物たちとで楽しむことができます。これまでの自分を振り返り、記録を残しておくのは、自分にも、自分の子供や孫にもよい影響を与えられるかもしれません。こういう場合は、かなり少ない冊数で出版社に依頼することになり、大きい出版社では難しいこともありますが、出版社によっては数十冊などの少ない冊数で出版を考えてくれるところもあるので、担当者に相談してみるのがよいでしょう。
また、思い出にとっておくという意味では、今身のまわりにいる身内だけではなく、亡くなった方への追悼のために執筆をするという事例もあります。尊敬していた先生や祖父母のことなどでもよいでしょう。感謝や思いを込めて、いままでの出来事や思いをつづり、思い出として残すことができます。こうした追悼の文は、書かれた人物に関係のある人に配ってもよいですし、親族や身内で共有するのもよいかもしれません。
プロポーズや夫婦のなれそめを書くというのもよい手段です。二人の間でも楽しめますし、結婚式で配ったり、家族や友人と読んだり、子どもや孫にきかせるのもよいでしょう。こうした個人的な内容を本にして記録に残せるのは、自費出版ならではのことです。

出版してみたいことがあるとき


例えば、自分で小説を書いてみたとしましょう。これを出版社で通常の手続きを踏むとすれば、何かの賞を受賞したり、編集者の目に留まったりしなければ、出版までこぎつけるのはなかなか難しいことです。しかし自費出版であれば、そういった高いハードルを越えることなく、自分で出版することができます。内容は自由に設定できるので、個人的な内容でも構わないのですが、自分がいいたいことを主張した内容や、創作でももちろんかまわないのです。つまり、出版することに夢がある人や、出版してみたい思いや作品がある人にとって、とても有用な手段でもあるということです。
小説などは、特に自費出版にとても向いているジャンルであるともいえます。なぜなら、有名な賞をとって出版するには数多くの人の中から選ばれなければなりませんし、実力がいくらあったとしても、出版というのは狭き門だからです。その点自費で製本することができれば、それを武器に自分の作品を広めることもできます。
特に小説でなくても、世の中に主張してみたいことでもいいし、何か教えたいことでもよいでしょう。これらは、自分の作品が外に触れることを目的としていて、個人的な内容とは反対になりますが、自費で出版することをとても有用に扱った例となります。自分で本ができれば、あとは広めればよいからです。自費出版から有名作家になったり、自分で作った本をもとに講演をしたりといった、ビジネスに生かせることもあります。
このように、自費で出版する事例というのはさまざまなジャンルがあり、そのどれもが、通常の企画出版ではできないことを実行しています。何か発表したり残しておきたい内容があるのであれば、一度考えてみるのもよいでしょう。

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