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自費出版で、出版社から著者に支払われる著作権使用料(印税)はいくらか

「夢の印税生活」という言葉を時折耳にすることがあります。商業出版として、本を出版すれば、通常、出版社から著者に、著作権使用料=印税として、発行部数などに応じて印税が支払われます。
定価1,500円の書籍が10万部発行され、著者印税が10%だとすると、
1,500円×10%×10万部=15,000,000円となります。

しかし、この印税率は、作家の実績や販売部数、出版する書籍の人気予測などによって大きく異なる部分です。
国民的作家といわれた司馬遼太郎氏などは、各出版社が「どうか我が社から出版していただきたい」ということで、定価の10%以上の高い印税率を提示したようですが、司馬氏は、「印税率を低くしてもらって結構だから、読者が買いやすいように書籍定価をできるだけ下げて欲しい」というような要望を出版社側にしていたという話があります。売れっ子作家の余裕でしょうか・・・。
知名度があまり高く無い作家や、新人作家の場合では、3%程度のこともあるようです。

出版社を使っての自費出版の場合でも、書店流通型であれば通常、印税は支払われます。ただし、支払い条件や印税率は各社様々な設定をしているようです。
発行部数に対して定価の2%程度の会社、実売部数に対して50%としている会社、実売部数に対して8%の会社など様々です。そして、初版が売れ行き好調で、増刷となった場合のみ印税を支払うところもあるようです。
ちなみに、風詠社の自費出版の場合、初版印税は、売上還付金と称して定価の10%~50%の間で決めさせていただいています。
なぜ売上還付金と言うかと言いますと、印税(著作権使用料)というと、商業出版で出版に要する費用を出版社が負担した上で、著者にその著作を商品として使用させていただく見返りというニュアンスがあるからです。出版に要する費用を著者が負担して出版する場合、著作権を使用するのは、出版社ではなく、著者が出版社を使って販売をしているというほうが現実に近いといえるのです。
しかし、自費出版の場合でも、後に人気書籍に成長する場合もあります。その可能性を秘めた書籍の場合、いわゆる協力出版や共同出版という言葉があるように(風詠社では基本的には使用しませんが)、ある程度出版社もリスクを負うケースもあります。そして、売れ行き好調で、出版社が自らの負担で増刷する場合、初版は自費出版だったものが、いわゆる企画出版と同じことになるのです。当社では当社負担で増刷した場合、初めて「印税」を著者にお支払いしています。

ところで、当社からの自費出版の場合ですが、売上還付金率が10%と50%の場合、どちらが出版社として売れる本だと考えていると思われますか。それは10%に設定した方です。著者の出版費用負担分を少なく、当社のリスクを高くしても、かなり売れるだろうから、その売上で当社の負担分は回収できると見込んだからなのです。

増刷まで行く本は、残念ながら5%にも満たない割合ですが、増刷になった本で、いくらくらい著者に印税をお支払いしたか具体的に示しましょう。
これは実用書的要素を持った主婦の体験記ですが、初版は1200部で、完売したため1000部増刷しました。初版売り上げ還付金は定価1300円の35%で、増刷は発行部数について定価の10%でしたので、著者には60万円ほどの売上還付金(印税)を支払いました。しかし、それでも最初の自費出版費用は70万円以上でしたのでまだ黒字にはなっていません。
ただ、自費出版の目的は、印税で儲けるということ以外に、その本が自らの仕事のPRに役立ったりすることなども含まれますので、この方の場合などは、出版されて十分元が取れたといえるのではないでしょうか。そしてこれからもまだ売れそうな勢いです。

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