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自費出版で得られる印税と出版社選び

執筆に必要な印税ということ



自費出版を含め本の出版を考える場合、収入にしたいと考えている方も多いでしょう。自分が作り上げた内容を発表するのですから、それに見合った収入の発生を考えたいところです。単純なことですが、多くの本を売り上げることができれば、それに対する著者の収入も、必然と増えていくものです。

本を出版すると、定価と印刷部数もしくは実売部数を掛けて、そこからさらに5%から10%あたりの一定割合の印税をかけて、著者に支払われます。出版社によってもシステムが異なりますし、自身の知名度や作品の内容によっても決められていくものです。流行している作家になると、さらに3%加算されるケースもあります。そのため、どの程度の割合になるかが収入を想定する要となりますので、十分に把握しておくことが必要になります。自費出版をするときに、どの程度の設定になるのかを相談しながら、説明を受けていくことが必要といえるでしょう。実際に執筆業だけで収入を得ている人は数多くいます。ただし、多く売り上げなければ、執筆だけで収入も得られません。できるだけ収入が得られるように内容の質を高めるという意味でも、常に見直しをながら行なっていく必要も出てきます。

本を出すわけですから、多くの人に知ってもらうという方法も考えていくべきでしょう。知名度がなければ売れることができないのですから、売上ということも意識しなければいけません。こうした成果を上げていくためにも、まずは良い出版社選びというところからスタートしていく必要があるでしょう。



電子出版ということも考える



自費出版のかたちもさまざまな変化を見せてきていますが、その中でも劇的な変化といえるのが、電子書籍の登場といっていいでしょう。書店に行かずとも、インターネットがつながりさえすれば手に入れることができる利便性は、これまでの書籍とは明らかに異なります。手軽に購入して見られるということから、電子書籍の購入に偏りはじめた人も多くなりました。それだけに、自費出版をする側からしても重要なターゲットになってきています。

電子書籍で出版するということは、紙媒体を使わずに済むということです。出版社としても紙を使って印刷しないということはスピーディーに作業工程を進められることができ、執筆する側にとっても各種経費を削減できることにつながります。紙媒体の出版から電子書籍につなげることもできますが、初めから電子書籍だけをターゲットにする人も増えたのは、出版社のかたちも変わってきたということが時代の背景にあります。出版社、執筆者の両者にとってメリットが大きいため、価値が高い方法ともいえます。在庫の心配もないというのも大きいでしょう。

読者の数だけ印刷しなければ売れることはありませんが、受注で売れる量はわずかしかありません。店頭に並べて初めて読者の目に付き、売れるようになっていくのが書籍です。その代わりに、売れなければ在庫として残ることになってしまいます。これが大きなジレンマですが、電子書籍はデータでしかない以上こうした心配もいりません。読みたいと思ったときにダウンロードしてもらえばいいだけなのですから、在庫の必要がありません。これが大きな損失を防ぎ、出版を効率化できる要因となります。宣伝に関する問題も出てきますが、電子書籍を扱っている大手の会社とつながりがある出版社を選べば、その心配も最小限にすることができるでしょう。



出版社を選ぶということも間違わない



出版社にとっての印税ということを考えていくと、さまざまなことが見えてきます。変動させている理由として、出版と流通の方法が大きく変わってきていることを理解しておかなければいけません。自費出版では、その費用を自分で捻出することになりますが、商業出版では出版社も一部持つことになりますし、出版社の判断によっては利益を見込んで執筆者側の負担金額を提案してくれるケースもあります。

自費出版ということを考えると、商業出版に比べて出版社にかかる負担がかなり軽くなります。その分だけ、印税にも余裕が生まれてくるということになるでしょう。執筆者の希望を適した価格でかなえることができて、なおかつ出版社にとってもメリットが出てくる新しいビジネスモデルです。

中には、良心的な価格設定にしているところも色々とあります。見積もりの例を提示されているところはこれから本を出す人にとっても分かりやすく、特に自費出版に特化していたりこだわっていたりするところは、自社の商品としても大切に扱ってくれるでしょう。印税という点でも優遇とされる策を考えていくことになりますので、そういった出版社を選ぶということが必要になってきます。経費がかかるものですから印税のことも考えつつ、どこに販売されてどの程度収入が得られるかを考えながら、出版社を選んでいく必要があります。

こちらの記事の監修者

自費出版の風詠社コラム編集担当 大杉剛

  • 株式会社風詠社代表取締役社長。
  • 1979年3月、早稲田大学第一文学部ロシア文学専攻卒業。
  • 畜産関係業界紙編集記者を経て、印刷会社でシャープ(株)の社内報編集を担当。
  • その後、東京および関西に本社を置く自費出版会社3社に勤務し、企画・編集した書籍は450点以上。2008年に株式会社風詠社を設立。自費出版の編集歴は30年以上。
  • コラムでは、読者の皆様や自費出版を検討されている方に、有益な情報をお届けすることを目標に執筆しています。

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