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自費出版作品を国会図書館に献本することが可能?納本制度とは?

自費出版作品を国会図書館に献本するには


国内で発行された出版物は、国立国会図書館に納入する義務があります。これを納本制度といいます。自費出版作品も納本対象のため、発行から30日以内に1部納入する必要があります。納本された出版物はデータベース化され、保管に適した書庫に保存されます。

納本制度は、国内で発行された出版物を図書館資料として収集・保存し、後世に残すことを目的とした制度です。自費出版作品も納本対象となり、発行から30日以内に1部を国立国会図書館に納入しなければなりません。
自費出版作品を納本する場合は、国立国会図書館の窓口に直接持参するか、収集書誌部国内資料課まで郵送する方法があります。
納本された出版物は資料として後世に残すため、保管環境が整った書庫で保存されます。

今回は、自費出版作品の納本義務や、納本制度の目的などについて解説します。

国内で発行されたすべての本は国立国会図書館への献本が義務


日本には、国内で出版されたすべての出版物を国立図書館に納入しなければならない「納本制度」というものがあります。納品制度は国立国会図書館法(昭和23年法律第5号)に基づいて義務付けられています。[注1]これは、個人で発行した出版物であっても例外ではありません。
納本する際は、発行日から30日以内に完全なものを1部、国立国会図書館に納入します。

[注1]国立国会図書館:国立国会図書館法(抄)(昭和二十三年二月九日法律第五号)
https://www.ndl.go.jp/jp/collect/deposit/pdf/a1102_deposit.pdf

納本制度の対象は図書だけではない


対象となる出版物は民間・官庁から出版された図書をはじめ、新聞や雑誌、楽譜、地図、電子出版物、マイクロフィルム資料から、ゲームソフトや音楽CD、ブルーレイディスク、DVDなどが含まれます。自費出版の作品は民間出版物に含まれるため、納品制度の対象となります。
なお、領布目的でないもの、ホチキス留めのものに関しては、納本の対象外となります。契約書やリーフレット、1枚ものの広告、カレンダーなども対象外です。


納本制度の確立とその目的を解説


国立国会図書館法は昭和23年2月9日に制定され、同年5月には納品制度による受付を開始、1ヵ月後の6月5日に国立国会図書館が開館されました。
敗戦後の用紙不足や、検閲や出版統制を目的とした戦前の出版法・新聞紙法による納本制度のイメージから、当初の納入状況は決して芳しいものではありませんでした。
しかし、国立国会図書館法の一部改正や民間出版物の納入目的を明確にしたことで、現在の納本制度が確立していきました。

納本制度は、国内のあらゆる出版物を収集し、国民共有の資料として広く利用するため、または文化財として残していくことを目的に制定された制度です。
納本された出版物は、図書館資料として登録され、データベース化されます。作成された書誌データは、国立国会図書館オンライン等で検索可能です。来館利用者が自由に閲覧・複写などに利用できるようになります。

未納本の際の罰則はあるが適用されたことがない


前述のとおり、たとえ自費出版であっても、納本は義務です。正当な理由なく納本を怠った場合は、国立国会図書館法 第25条の2によって、該当出版物の小売価格(または相当額)の5倍の金額以下の科料に処されるという罰則があります。しかし、国内で発行された自費出版物をすべて把握するのは難しく、実際にこの罰則が適用されたことは一度もありません。

自費出版作品は持参か郵送で納本するのが基本


自費出版作品を納本する方法としては、国立国会図書館に直接持参するか、郵送または宅配便を利用して送付する方法の2つがあります。
持参する場合は、平日の午前9時〜午後5時45分までに納本カウンターにて納本します。送付する場合は、国立国会図書館 収集書誌部 国内資料課まで、元払いで送付します。着払いは受け付けていないので注意しましょう。
また、自費出版した出版社によっては、無料で納本サービスを行っている場合もあります。

納められた本は保管に適した環境(温度22度、湿度55度程度)の閉架式の書庫にて、できる限り良い状態を保ちながら保存されます。

自分の出版物がきちんと納品されているかを確認するには、国立国会図書館オンライン「国立国会図書館蔵書検索・申込システム(NDL-OPAC)」で検索します。

【まとめ】

自費出版でも本を出したら必ず納本しよう


納本制度は、国内の出版物すべてに適用される義務です。自費出版作品も例外ではないため、領布目的の出版物を発行した場合は、発行日から30日以内に国立国会図書館に納本しましょう。納本した出版物はデータベース化され、国立国会図書館オンライン等でいつでも検索できるようになります。
なお、自費出版作品の納入義務は1部ですが、2部納入すると、1部が東京本館へ、2部目は関西館に保管されます。


こちらの記事の監修者

自費出版の風詠社コラム編集担当 大杉剛

  • 株式会社風詠社代表取締役社長。
  • 1979年3月、早稲田大学第一文学部ロシア文学専攻卒業。
  • 畜産関係業界紙編集記者を経て、印刷会社でシャープ(株)の社内報編集を担当。
  • その後、東京および関西に本社を置く自費出版会社3社に勤務し、企画・編集した書籍は450点以上。2008年に株式会社風詠社を設立。自費出版の編集歴は30年以上。
  • コラムでは、読者の皆様や自費出版を検討されている方に、有益な情報をお届けすることを目標に執筆しています。

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