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起承転結のそれぞれの意味と使い方を解説!

起承転結は、物語や話を構成するときに使います。
一度は、聞いたことがある人も多いでしょう。
しかし、間違った使い方をしている人も少なくありません。

今回は、起承転結の意味や使い方について解説していきます。
起承転結をしっかり理解することで、あなたの文章は格段によくなるでしょう。
文章の書き方に迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

起承転結の由来とそれぞれの意味とは


起承転結について正しく理解するために、まずは由来とそれぞれの意味について解説していきます。

起承転結の由来は漢詩


起承転結とは、もともと漢詩で用いられた構成方法が由来となっています。とくに「絶句」という短い漢詩で用いられていました。
短い文章の「絶句」では、効率的に内容を読者へ伝えることが重要です。
そこで「起句」「承句」「転句」「結句」の4構成が使われていました。

中国から日本へ伝わった起承転結は、物語や話を効率的に伝える方法として、現代でも広く使われています。

起承転結それぞれの意味


起承転結は、「起句」「承句」「転句」「結句」から構成されています。

起句は、物語の設定を説明する部分です。
物語の背景や設定を伝え、その後の展開を理解しやすくします。

承句では、物語の導入部分。
これから起こる展開を予感させるような内容や起句で紹介した状況を発展させます。

転句は、物語のメイン部分。
物語が大きく発展し、もっとも盛り上がるシーンです。大きなイベントや転機が発生します。

結句は、物語の締めくくりです。
起承転までの展開を締めくくり、物語で伝えたかった答えを表現します。物語の謎や伏線を回収する部分です。

起承転結の正しい使い方


ここでは、起承転結の正しい使い方をご紹介していきます。
分かりやすいように「かぐや姫」を例文にしてみましょう。

起承転結の【起】


こどもに恵まれないおじいさんとおばあさん。
ある日竹やぶでかぐや姫と出会い、3人でつつましく生活しています。

起承転結の【承】


美しく成長したかぐや姫の噂が、国中に広がり都でも評判に。
噂を聞きつけた5人の貴族が、かぐや姫へ求婚します。

起承転結の【転】


かぐや姫は、到底クリアできない難題を男性達に与え、すべての誘いを拒否。
ついには帝の誘いまで断ります。

起承転結の【結】


実は、月の住人だったかぐや姫。
おじいさんおばあさんに感謝を述べて、月へ帰ってしまいます。

このように起句では、物語の背景やきっかけを読者へ伝えます。
承句と転句は、物語が展開していく部分。

一番の見せ場となるため、緩急をつけながら読者をひきつけることが重要です。
転句の部分では、物語の転機となるような重要なイベントが起こります。

結句は、伏線を回収したり意外な事実を明かしたりします。
かぐや姫の物語でいうと「かぐや姫が、実は月の住人であったこと」です。

起承転結に沿って物語を構成する場合、それぞれのパートの割合も重要なポイント。
たとえば、起句が長すぎると冗長な印象になり、承・転句が短いと内容が薄いイメージになります。

一般的によいと言われている割合は、起10%、承40%、転40%、結10%です。
この比率を目安に構成すると、バランスのよい文章になるでしょう。

起承転結はビジネスシーンには不向き


起承転結は、物語を作る上では効果的な構成方法ですが、ビジネス文書にはおすすめできません。
ビジネス文書では、効率的に分かりやすく内容を伝えることが重要です。
まず結論を述べ、その後に理由や具体例などが続く構成が好まれます。

そのため、起承転結のように結論を後回しにする構成は、分かりにくい印象を与えてしまい、ビジネス文書には不向きです。

どのような文章なのかをよく考えてから、起承転結で構成しましょう。

【まとめ】

起承転結をマスターして読者を引き込もう


起承転結に沿ってしっかり構成された物語は、読者をストーリーの中に引き込めます。
今までなんとなく書いてきた文章でも、構成を見直すことで見違えるような物語になります。
自分の文章に自信がない人は、ぜひ起承転結を意識してみてください。

読者を虜にできるような素敵な物語ができたら、出版することを検討してみましょう。
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こちらの記事の監修者

自費出版の風詠社コラム編集担当 大杉剛

  • 株式会社風詠社代表取締役社長。
  • 1979年3月、早稲田大学第一文学部ロシア文学専攻卒業。
  • 畜産関係業界紙編集記者を経て、印刷会社でシャープ(株)の社内報編集を担当。
  • その後、東京および関西に本社を置く自費出版会社3社に勤務し、企画・編集した書籍は450点以上。2008年に株式会社風詠社を設立。自費出版の編集歴は30年以上。
  • コラムでは、読者の皆様や自費出版を検討されている方に、有益な情報をお届けすることを目標に執筆しています。

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