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自費出版の流通

出版社を使わない自費出版は、原稿作成から、編集、販売などを自分で行う必要があります。印刷会社も自分で適当な会社を探す必要があります。
販売面では、自費出版の本が売られている場所で有名なのが、コミックマーケット、コミケと言われるものです。
コミックの同人誌の即売会であり、同じ志向を持ったサークルが、自分たちの書いたマンガ本を販売していますので、自費出版の書籍を買いやすい場所です。
しかし、基本的に出版社を通さない自費出版は、販売先を確保するのが難しいです。
でも、商業出版の場合は、出版社の意向に沿った作品に手直しさせられたり、表現の規制を受けたりしますが、自分の書きたいことが、自由に書けることが良いところと言えるかもしれません。
コミケで売られている作品の中には、過激なものも含まれていますので、あれを商業出版、書店流通するのは無理な話です。
それが理由でもあるのか、人気のコミケでは毎年多数応募の為、サークル参加枠が抽選で決められています。

ところが、最近ではこのコミックの世界でも、自費出版の流通に新しいタイプが出現してきました。
それが電子書籍です。
これまでの紙の本の出版は、出版費用が高額であったり、出版社との交渉が必要であったりと、ハードルが高いことでした。
しかし、電子書籍の登場で、出版費用は極めて安くなり、出版社を通す必要がないなど、インターネットを使えれば誰でも発行できるようになりました。

確か音楽の世界でも、昔はインディーズのCDが出回っていましたが、最近ではCDなどを制作しないで、インターネットで音楽を配信しているインディーズグループが存在しています。
書籍の世界でも、これと同じ事が起こっていると言えます。

また、書店流通をしてくれるという前提で自費出版会社に出版を依頼したものの、書店に本が並ばなかったなど、自費出版に関してのトラブルが消費者センターなどに寄せられていますので、出版契約をするときは、企画見積書の内容や出版契約内容をよく確認した上で行わないといけません。
そして、自分が書いた書籍が大型書店に陳列されたり、インターネット書店でカバー写真が掲載されて、読者からのコメントなどが記事として紹介される経験ができることは、出版した人でなければ味わえない喜びだと思います。

こちらの記事の監修者

自費出版の風詠社コラム編集担当 大杉剛

  • 株式会社風詠社代表取締役社長。
  • 1979年3月、早稲田大学第一文学部ロシア文学専攻卒業。
  • 畜産関係業界紙編集記者を経て、印刷会社でシャープ(株)の社内報編集を担当。
  • その後、東京および関西に本社を置く自費出版会社3社に勤務し、企画・編集した書籍は450点以上。2008年に株式会社風詠社を設立。自費出版の編集歴は30年以上。
  • コラムでは、読者の皆様や自費出版を検討されている方に、有益な情報をお届けすることを目標に執筆しています。

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